人生の第三コーナーの衣食住

ライフスタイルブログ:インテリア、家のメンテ、ソーイング、失敗続きのパン作りなどをつづっていきます

家のリフォームは数をこなしてきたけどー失敗から学ぶ

どんなことでも1回で成功することは難しい。東京の新築マンションがバブル期以来の高値だそうで、安い中古マンションを買って全面リフォームする人が増えてきたという。

 

以前は私も新築派だった。売主から直接購入するので、仲介手数料が発生しないことと、築年数によっては住宅ローンがつかないこともあったからだ。銀行も今やそんなことを言ってられず、築古物件にもローンが使えるようになった。物件価格の3%+6万円に消費税の仲介手数料は確かに高額だが、新築と中古の物件価格差の方がはるかに大きい。中央、千代田、港の都心3区ブランドマンションでもない限り、少子高齢化の日本では、新築は買った瞬間から値落ちする。そこで中古、中でも管理のよい中古物件を見分ける必要があるのだが、それはまた別のブログで扱おう。

 

今日は、リフォームを成功させるには施主も相当勉強し、細かい知識で武装することが必要であることを数々の失敗から学んだことをお伝えしたい。

 

f:id:IeuruOnna:20200914115847j:plain

グレーと白を基調に25年目の改装。せっかく白だけの無印良品の歯磨きチューブにしたのに。歯ブラシのピンクは差し色と言い訳。

 

 

建売にはLIXILや大手メーカーの無機的で安い部材が使われている

上の写真のように5年前に洗面所を改装した。新築だった時、床はクッションフロア(要するに塩ビのチープなもの)、むき出しの長方形の鏡の上下を小さいメタルで支え、右手に小物を入れる埋め込み式の戸棚があり、透明ガラスの扉が付いていた。

 

洗面台の下はがらんどう。モノを置くには十分なスペースだが、丸見えだ。見せる収納より、扉があった方が中のごちゃごちゃが隠せるので私の好みである。新築を購入したばかりではリフォームのためのお金がないし、新品に手を加えるなんてもったいない、我慢するか、ということになってしまう。中古で傷んでいたりすると思い切って変更できるから、その点でも中古物件を買っての自分好みリフォームがおすすめ。

 

施工業者は部材も手配する方が儲けが大きい

というわけで25年近く経って、改装した。元々あった鏡に額縁を付けてもらって再利用。台所にあった引き出しや扉を丸ごと洗面下部の部材に再利用した。

 

リフォーム業者を選ぶ前に施主支給でも受けてくれるか、と念を押す

個別のケースを一般化してしまうリスクを覚悟で言うと、儲かっているリフォーム業者は施主支給には応じてくれない。仕事が欲しい小規模業者の方が柔軟だ。リクシルの製品なら業者は施工に慣れており、部品が足りなくても、不良品があってもすぐに対応が可能だ。リクシルとの取引が多いほど、業者にとっては仕入れの際の値引き幅が大きい。施主は見積書に20%の「出精値引き」と書いてあると、そんなに負けてくれたのか、と喜ぶが、業者は実際には50-70%で仕入れている(と知り合いの大工さんが言っていた)。

 

家電量販店でもメーカー希望価格と仕入れ価格と小売り価格の差は大きい。住宅関連製品の場合、電化製品よりその差は大きい。

 

施主支給が嫌われるには理由がある

キッチンを安価にヨーロッパ風にIKEAで、と思う人も多いが、業者には嫌われる。理由はビスのように非常に細かいものが欠けている時があるからだそうだ。IKEAの中国だか東欧だかの工場で梱包される時に検品ミスで入れ忘れられていたりすると、どうしょうもない。施工業者が日本のメーカーを好むのは仕方がない。更に、取っ手のような細かい部品は施主が必要な数を間違えたり、使えないものを選んだりすることもある。

 

それでも自分好みにしたいなら、手間を惜しまず、多少の失敗も恐れず頑張ってみることだ。ビスが足りなくても、大抵の日本の業者さんは、何とか代用品で間に合わせてくれる。施主支給を受け入れてくれた業者さんへの感謝も忘れないこと。利幅は少ないのだから。

 

ペンキを選ぶのは色だけではないーマットと光沢の二種類ある

この洗面所の鏡の額や洗面台下部の扉や引き出しの基調色はグレーで、クリスチャンディオールのブティックのように白でアクセントラインを引いて欲しいとお願いした。

f:id:IeuruOnna:20200914120545j:plain

パリのDiorブティックの写真。グレーと白が基調

 

まさか、ピカピカのペンキで塗ってしまうとは(トホホ)。依頼したリフォーム会社のコーディネーターの女性は二級建築士で、「ディオールのブティックみたいに」と言ったら頷いていたのだけれど。これからは、実際に施工するのは大工さんだということをしっかり想定して、写真を用意することにする。が、実際に日本の百貨店に入っているディオールのブティックに行ったことのない人には、この写真を見せても光沢があるのか、無いのかわからないだろう。自分は光沢無しのペンキを使うことなど想像もつかず、当然相手にも伝わるものだと勝手に期待していた。業者に色見本を見せられて「このグレー」とだけ答えた自分も悪い。ペンキも現像した写真同様、光沢のあるなしの二種類あるのだ。

 

ちなみに、新築の時の鏡を再利用して額をつけて塗装してもらった料金は3万円を超えていた。いろいろな家具店をチェックすれば、ずっと安いものが見つかったかも知れない。鏡を捨てずに「再利用」できたことで良しとしよう。

 

日本製の蛇口はいやでも赤と青の印がついている

ドイツのグロエ社製のものは人気だが、FILEという内装リフォーム会社のショールームでコーラー社製のものを見て以来、この米国ブランドが好きになった。FILEは東京田園調布、京都下鴨という高級住宅街に店を構えるのだから富裕層向けのリフォーム会社で店頭価格は相当なもの。日本製のものも扱っており、デザインも機能もいいものもある。

が、日本製は必ず冷たい水の方は青、お湯の方は赤と蛇口のクロムに印をつけるように規制されているらしい。確かに、Cold、Hot、あるいはC、Hだけではうっかり熱湯を出すこともあろう。おまけにフランス製だと同じCでもChaudで熱い(冷たいはFroid)。日本政府としては安全が保てないということか?使う人がこどもや高齢者のこともあるので、デザイン性を無視した規制が課される。

f:id:IeuruOnna:20200914135844j:plain

ショールームのものだからピカピカだけれど、つまみ部分に赤青の印が...

 

米国コーラーKohler社の洗面台、蛇口を比較的割安で購入するには 

こんな細かいことにこだわる人も少ないのだろうが、とにかく赤と青の印が付いてないものにしたいとネットであちこち検索し、大阪の平田タイルという正規輸入店でFileより何割か安い値段で購入した。FILEは目の保養と、新たなデザインの知識を得るために時々足を運ぶが、施工を依頼するには高すぎる。

FILEのサイトはこちら  http://file-g.com/

 

アマゾンで住宅機器を輸入するのはやめた方がいい

個人の出品者なのだろう、日本向け出荷OKとして正規輸入業者に比べれば格安でアマゾン英語版に出品している。コーラー社のものもある。不安なのでまず問い合わせてみると、返事が返ってこなかったり、問い合わせた途端に出品削除となったりする。多分、注文が入ってから(米国内で)オンラインで購入するか、ホームセンターに買いに行くかしたものの、在庫がなかったから出品停止したのだろう。出品者をクリックすると、西海岸在住の日本人のこともあるし、アジア系の出品者であることもあるようだ。2-300ドルで仕入れて、送料別で7-8万円で日本向けに売れば、結構な小遣い稼ぎになる。

 

もちろん、アマゾン日本版(amazon.co.jp)に、日本の業者が平行輸入品を掲載していることもあるので、しっかり出品者情報を調べ、特に日本国内の連絡先が明記されているかどうかを確認することが必要。

 

少し高くても日本に店を構える正規輸入業者の方が安心

アマゾンで国を超えて購入しても、届く保証はない、届いても不良品かもしれない、検品ミスで部品が欠けていることもある。こういうリスクを考えると正規輸入業者からオンラインで購入するのが確実で、比較的安価だというのが私の経験。これまで平田タイルからは、結構な数の外国製住宅機器を購入している。時々キャンペーンをやるので、うまくタイミングが合うと格安で入手できることもある。

平田タイルのサイトはこちら  http://www.hiratatile.co.jp/

 

次回のお愉しみ

鏡に映った洗面所右側にあるカーテンはお手製。ローマンシェードのキットをネットで購入し、グレーの布で作った。カーテン作りの詳細はまた後日。

  

鏡に映った洗濯機上部の収納もまた後日のブログで。