人生の第三コーナーの衣食住

ライフスタイルブログ:インテリア、家のメンテ、ソーイング、失敗続きのパン作りなどをつづっていきます

スエーデン人から学ぶ。日本庭園ー村雨辰剛、日本茶ーブレーゲル・オスカル(2019.04.23作成)

ラジオの効用

ラジオを聞くと思いがけない情報が入る。

 

最近通うことになった歯科医院はラジオがつけっぱなしで、治療を受けている間、それなりの情報を得た。歯医者さんは一日中患者と向き合っているだけだとつまらない、と思ったからだろうか?他の医院では経験したことがなかった。

タクシーの運転手さんにも、客が乗り込んできてもラジオを切らない人がいる。

 

結構、危ない内容のラジオ番組もあるようだ

数年前、東京メトロ南北線の六本木一丁目の駅で、痴漢被害に遭った時、麻布警察署の警官がやってきた。警察署での事情聴取のために警察車両に乗ろうとすると、運転席にいた初老の警官がエロいラジオ番組を聴いていた。署まで行くかどうか私の意向確認に地下鉄の駅に降りてきた警官はずっと若い。バディ、相棒なのだろう。痴漢被害の事情聴取で署まで同行する警察車両の中で、被害者に聞かせる番組内容としてはいかにも不適切だと思ったのだろう、若い方のおまわりさんは、すぐにラジオのスイッチを切った。

 

切られた初老の「先輩」警官は、腹いせにか、私に対し聞こえよがしに「(痴漢被害と言ったって)相手は酔っ払いだったんだろう」と不適切極まりない発言をした。被害者の私が若くはないので、「酔っ払いでもなきゃ、こんなオバはん相手にするか」と言いたかったのだろう。若い警官はとんでもない先輩警官とバディを組まされているわけで、気の毒になった。

 

車の運転中はラジオでも聞かないと退屈

歯医者での治療中に情報源としてのラジオの効用を知り、運転中はラジオを聴くことにした。ラジオ初心者なので、聴きたい放送局の入力、登録ができていない。運転中ラジオのパネルを操作したわけだが、池袋駅近くで10人もの死傷者を出した87歳の暴走運転手のようになるかも、と心配だった。やっとおもしろそうな番組に遭遇した。

 

情報源として貴重な番組もある

ブレゲール・オスカルという極めて流ちょうな日本語を話すスウエーデン人が日本茶の紹介をしていた。高校生の時に日本茶に魅かれはじめ、その後日本にやってきた、という。ブレンドではない一種類の茶葉、シングルオリジンの魅力をラジオで語っている。「こうしゅん、香りの駿河と書くんですが」が一番のお勧めだという。よし、試してみよう。

 

日本人は日本茶を美味しく淹れる勉強をすべきだと反省

伊藤園辻利のお茶だが、一応急須に入れて毎日飲んでいる。カフェインのないほうじ茶は、茶葉をこれでもか、と思うほど多めに入れると香り高く、おいしいく飲めることは、京都寺町の一保堂の茶房で教えてもらった。自分も含めた多くの日本人にとり、日本茶はあまりにも身近にあって、しっかり勉強もしないから、自動給湯器の出がらしも、保温ポットに入れっぱなしで妙な臭いの付いたお茶でも平気で飲んでしまう。一保堂の茶房ではないが、それなりのお金を払って美味しく淹れるコツを教えてもらうべきなのだ。紅茶やコーヒーについてはあれだけうんちくを語る人がいるのだから。

 

自国の文化の奥深さを外国人に教えられる

オスカル、と言えば「ベルサイユのばら」。こちらは、スウエーデンのオスカル様。

そこで思い出したのが、帰化して村雨辰剛という日本名もあるイケメンマッチョの若いスエーデン出身の庭師さんである。日本の庭で木々を剪定し、美しく整える仕事をしているそうだ。私の東京の小さな庭では、今年の春、ヤマブキが前の年より多くの花をつけた。少し肥料をまいたせいだろうか?一向に花がつかなかったハナミズキも少しだけ花をつけた。とにかく刈り込んで欲しい、背が高くなりすぎ、上の方で少しくらい花を咲かせていても室内から見えないので、と去年の秋庭師に頼んだからだ。5月になると一気に緑があふれだし、雑草も勢いよく伸びる。村雨氏に頼もうか。東京では日本家屋も日本の庭も少なく、あまり仕事がない、とインタビューで述べていた。

 

オスカルさんも村雨さんも高校生くらいで日本のある一点に魅かれて来日した。スエーデン語が癖のない流ちょうな日本語を話すのに向いている言語なのかも知れない。英語が母国語の人の日本語は、なかなか強いアクセントが抜けない。700万人くらいだろうと記憶していたが、念のためオッケーグーグルに聞いたら、スエーデンの人口は1000万人近い(2017年)。とはいえ日本の10分の1以下である。そんな小さな国から遠い日本にやってきて、若くして庭やお茶の知識や理論を追求して、彼らから日本人が教わっている。もっとも、イタリアのフレスコ画の修復で有名な日本人もいるし、食の面では、フレンチのシェフやパティシエ、バリスタ、ソムリエでも世界大会で優勝する日本人もいる。外国人の方が良さがわかるのかも知れない。

 

毎日口にするお茶である。ティーバッグだけでは残念だ。ちょっとお金をかけて、良いお茶を試してみよう。オスカルさんありがとう。そしてラジオ番組ありがとう。(了)