人生の第三コーナーの衣食住

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エアコンは冷房に徹すべしー冷暖両用多機能エアコンはいずれガラケーになる

寒い日が続く。

コロナで外出自粛が求められているので、家にいる時間が長く、暖房代が気になるところだ。おまけに電力不足だと言う。医療資源がギリギリ、に加え電力もギリギリとは!!

  

エアコンは暖房に向かない

夏の冷房需要もあるので、ほとんどの家にエアコンが設置されており、今シーズンはフル稼働中だと思う。が、私は暖房用にはエアコンを極力避けている。

1.まず、天井近くから風が吹いてくる。暖かい空気は軽くて人間の身長より上の方に上がっていくので、エアコンの風向きは下向きにせよという。顔に乾いた風が吹き付けられるのは、肌に悪い。

2.その風も時々えらく冷たくなる。理由をネットで調べたら、エアコンが古い、または掃除が十分でないから、と書いてある。嘘ばっかり!自動お掃除機能付きの新品のエアコンで、おまけにフィルターは手動で掃除したばかりだ。正確には「つけっぱなしだと温度が上がり過ぎるので、設定温度を維持するため、寒い冬の外気を取り入れる」のだ。カーエアコンでも、寒いのに冷たい風、暑いのに生暖かい風が出てくることがよくある。外気取入中のタイミングである。車の中は狭いので温度調節が難しく、おまけに吹き出し口が顔に近いので、余計不快だ。

3.エアコンの温風で空気が乾燥するので加湿器が必要。加湿器のつけすぎで窓は結露でカビ、なんて笑い話にもならない。

4.1.の通り、暖かい空気は上に上がるので、部屋全体が温まるようにサーキュレーターが良いとのこと。エアコンだけで完結しないとは!?

 

暖房費はエアコンが一番安いと言うけど、ホントかね?

電力会社は暖房費をガスファンヒーター、石油ファンヒーター、電気ヒーター(ファンヒーター、火災の危険のある電熱式のそれぞれ)と比較して、エアコンが一番安いと試算する。ポジショントークっぽい。ネットに流れている暖房費節約ライターも、電力会社から原稿料をもらっているのか、と思うくらい同じ内容だ。

エアコンの電力代に加湿器、サーキュレーターの電気代を加算しないと正確な比較ではない。気化式、ハイブリッド式の加湿器、(上下、左右)首振り機能付きサーキュレーターになると、追加必要機器もそれなりの値段がする。加熱式の加湿器は常時お湯を沸かしているようなものだから、電気代も高いそうだ。いかにも加湿している感じがするので、私は加熱式が好きではある。

エアコン単独の暖房代だけの比較では、これら機器の値段や電気代は勘案されていない。

 

電気は発電の段階で、すでにエネルギーを消費している

時代はガソリン車から電気自動車電気に進んでいる。が、電気がクリーンエネルギーなんてまやかしだ。発電には原子力、水力、火力、自然エネルギー(風力、太陽光、地熱)等を利用する。福島第一原発で明らかなように、原子力は一旦事故が起きればアウト、環境もくそもない。水力発電は、ダム建設が生態系を破壊すると悪者にされている。石炭火力はCO2を大量に排出する。LNG液化天然ガス)による火力発電は比較的クリーンだと言われている。今の電力不足はこの輸入LNGの在庫不足らしい。LNGでわざわざ電気にするかね?

電気自動車そのものはガソリンより環境に良いのかもしれないが、発電の段階の環境負荷のことは可視化されていない。

 

ガスファンヒーター推奨の理由

点火すればすぐに暖かくなるのが最高。ヒーターのパネルの奥の方で、ガスの赤黄色い火が見えるのも暖かい印象を与える。(女性にとって)足元が一番寒いのだから、床近くでまず空気が温まるのもいい。

 

しかも、加湿器が不要で圧倒的に暖かい。機器も安い。加湿器やサーキュレーターと同じくらいの値段で買えるものもある。但し、FF式ガスヒーターの機器は値段も高く、また室内で空気を燃焼させるわけではないので、空気は乾燥する。設置費用もかかる。この点は、FF式石油ストーブも同じ。我が家は台所近くにFFのガスヒーターがあり、台所のシンク内水滴や、食洗器に入れるには大きすぎるので手で洗った鍋やフライパンの乾きが早く、この場所でのFFは正解。

 

暖炉風ガスヒーターはお勧め

台所と違い、多くの時間を過ごすリビングは湿度が必要だ。頑張って高額な暖炉風ガスファンヒーターを設置した。世田谷のDanrox社の製品。普通のガスファンヒーターは、ネットでなら2-3万円で手に入るのだが、暖炉風は大きくて重く、注文生産なので値段は汎用品の20倍以上する。が、薪のように炎がみえるのは心理的にも暖かく感じる。周りをファイヤープレイス風の飾り枠で囲めば更に雰囲気が良くなりそうだが、狭い部屋が余計狭く感じるので、このまま。夏も出しっぱなしだが、それは本物の暖炉でも同じこと。朝はFFのガスヒーターも稼働させるが、昼間なら40平米の範囲は、これ1台で大丈夫。

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Danroxダンロックス社の最安値製品です

薪ストーブは不便で高くつく

こういうストーブを手に入れると、本物の薪ストーブなどつくづく不便だと思う。薪の着火にコツがいる。アウトドアで火おこしに慣れていれば別だが、着火を促進するオイルをしみ込ませた着火剤がある。こんなものまで必要とは。もちろん着火剤は安くはない。燃えた薪は灰になるので毎日掃除をしなければならない。それに煙突の設置工事や暖炉の周りの防炎造作費用(レンガを積み上げることが多い)、暖炉そのものの値段を合わせれば、暖炉風ガスストーブの倍以上かかる。初期費用が一番高くつく暖房器具だ。

ラニングコストの面でも、薪は買うのならガスや石油より高い。「ポツンと一軒家」の裏の林から木を切り出し、くべるのに適当なサイズに切りそろえ、大量の薪を雨露をしのぐ屋根付き場所に保管して、数か月乾かせば安くつくだろうが、それにかける労力、時間、場所の確保は膨大だ。慣れない薪割でケガをしたり、筋肉痛に悩んだりもありうる。不便のひとこと。

薪ストーブは「体の芯から温まる」なんていう人がいる。科学的に分析すればそういう要素もあるのかもしれないが、寒暖の感覚など非常に主観的なものだ。寒い時には、すぐ着火できる方がいい。               

 

それではエアコンの役目は?冷房に特化すべし

暖炉風ガスストーブの唯一の不満は、他のガスファンヒーター同様、点火が電気である点だ。ガス管に加え電気のプラグも必要になる。電池式なら停電の時でも点火できるが、大規模災害が生じた時、電気は駄目だがガスはOKという可能性は低いだろうと、自分を納得させている。防災用にイワタニのカセットガスストーブを1台保管してある。一度動作確認をしないと。

 

エアコンは日本のマンションや一戸建ての狭い床面積を占有せず、天井近くに取付け、夏の冷房、冬の暖房の両方に使えるから発達したのだろう。太平洋側の夏は暑い。熱中症で亡くなる方がいるのだから、エアコンはもはやぜいたく品とも言えなくなってきた。冷房機能に徹すれば、値段もぐっと下げられそうだ。日本の大手家電メーカーは、冷暖両用で、自動お掃除機能、空気清浄機能、加湿、除湿機能、そしてコロナの時代には「換気」機能までつけたのだから、安くするわけにはいかない。リモコンの機能を理解し、ニーズに応じて選択するだけでも頭が痛くなる。

型落ちのエアコンならジャパネットでかなり安くなっているときがある。値段の問題は機器そのものよりも、取付、取り外し、パイプ管、エアコン専用のブレーカー、プラグ設置、リサイクル等の費用だ。電気技術者資格のある者しか扱えない。

 

冷房専用のエアコンは市販されている

冷暖両用と同じ形の冷房専用エアコンや窓に設置するエアコンは、石油ストーブの老舗メーカーCORONA(コロナ!)が販売している。エアコンは大手家電メーカー、と思い込まず、色々比較検討する余地がありそうだ。コイズミ、トヨトミの名前も出てくる。ハイアールとともに!

なるほど、沖縄や宮崎では、暖房機能は不要かもしれない。暖房はガスに限る、と決めた今、次にエアコンを買い替える時は冷房に特化したものを選んでみよう。

コロナ、なんてこの時期ちょっとびっくりするメーカー名だが、中小の老舗、新進の家電メーカーには単機能家電の開発と周知で頑張って欲しいな。大手がテレビでわずかな機能改善を大々的に宣伝するので、消費者の側が中小、新進の単機能の独自製品を知らないことが多い。ヨドバシやビックカメラに陳列されているのも、皆大手メーカー製。販売促進員までメーカー側から派遣されている。消費者も自分のニーズや好みは何かを確認して、それにあった製品を探すようにしないとね。

 

日本の大手メーカーのエアコンがガラケーになる日

日本の大手メーカーはクリスマスツリーのように多機能を売りにし、毎年わずかな違いを強調して型落ちを在庫にしている。「除湿機能は冷房機能より電気代が高くつきます、冷房で除湿もできます」と、羽鳥慎一モーニングショーで紹介している。なんで、除湿機能がいるの?湿気は高いが温度は低い、という1年365日のうちの10日程度のための機能?メーカー側も説明して欲しい。

エアコンもいずれガラケーのようになってしまうかもしれない。実際、ヨーロッパでは韓国のLGが安値攻勢をかけているのだから。DAIKINもうかうかしていられないよ!            (おしまい)