ニトリの社長さんは、沢山の優秀な人に囲まれているに違いない
最近よく見るニトリのテレビCMは、タイの工場で廃棄するペットボトルを再生してカーペットにしているというものだ。SDGs、持続可能な企業活動に取り組んでいることを発信している。
昨年末、カインズの珪藻土バスマットに発がん性のアスベストが含まれている、という報道が出た。カインズは好きなホームセンターだが、我が家の珪藻土バスマットはイオンで買った。百均のダイソーやキャンドウではコースターだけでなく、乾燥防止用の小さな棒状の珪藻土も買っていた。塩や顆粒状のダシを保存する容器に入れておくと湿気が防げる、と思ったからだ。塩もダシも調味料である。身体に入れるものだ。怖っ!
これまで、百均はともかく、購入履歴が把握できるはずのイオンからは一切連絡はない。
ニトリから昨年12月30日に次ぎのメールが来た。
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大したもんだ。100円毎に2ポイント付与されるニトリの会員カードをチェックしたのだろう。
最初のペットボトルのリサイクルの取り組みといい、珪藻土製品のフォローアップといい、すべての企業ができるものではない。自動車のリコールや不具合が発覚した電化製品の交換は割とよくある問題だ。完璧な製品を世に出すのは大変だ。自動車は百万円単位の商品。電化製品も少なくとも万円単位の商品だ。
ニトリの珪藻土製品は300円前後のものだった。販売した数も自動車や電化製品より圧倒的に多いに違いない。それでも、社を挙げてフォローし、関係者にメールを送ってきている。ニトリがコロナにも関わらず増収増益なのは、外出自粛で「おうち時間」が増えたからだけではないだろう。他の家具屋や生活関連用品メーカーの中には苦戦しているところも多いのだから。
ニトリの社長似鳥昭雄さんが立派なのは間違いない。新規に販売する商品もひとつひとつ社長自ら点検している、と紹介されていた。が、社長一人だけで細かいところまで目配り気配りするのは難しい。間違いなく、優秀な人材をしっかりと処遇しているのだろう。優秀な側近は、SDGsのような理念を企業経営に取り入れることも社長に進言しているのだろう。そして、社長も進言を受け入れる懐の深さがあるに違いない。
世界展開する家具店IKEAを駆逐して欲しい。創業者から二代目への引継ぎの失敗は、よくある話。IKEAは同族で経営を支配しているようだが、ニトリにとっても大塚家具で命取りになった後継者問題がカギだろう。 (以上)