人生の第三コーナーの衣食住

ライフスタイルブログ:インテリア、家のメンテ、ソーイング、失敗続きのパン作りなどをつづっていきます

コロナウイルス2-家でやることは一杯ある(2020.04.13作成)

外出自粛が最大の社会貢献の今、家で過ごす時間が多くなり、これまでできなかったことをやることとした。8年近く前の退職以来、ずっと走り続けてきた。息子が独立し、大学での講義も今年の3月末で終了。白馬村や京都での宿泊施設運営も、インバウンド観光客激減。3月初めにこの冬最後のスキー客を送り出した後、京都の予約はキャンセル続き。

 

幸か不幸か長野や京都に行く必要もない。そもそもウロウロするな、と言われているのだ。さあ、東京での生活を楽しもう。

 

1.絨毯修理

掃除ロボットルンバがボロボロにしたトルコ絨毯の房を修理してもらう。ネットであちこち検索し、何とか希望通りの房を修復してくれる業者を探し出した。ペルシャ絨毯とトルコ絨毯では房の処理の仕方が違うのだ。東京にはペルシャ絨毯業者の方が多い。クリーニングも済ませ、2週間で戻ってきた。日本でビジネスをする中東出身の絨毯業者は皆日本語が流ちょうだ。仕事も早い。絨毯の値段などわかないので、模様と色が好き、というのがメンテにお金をかける判断基準だ。

掃除ロボットの限界を知って、パナソニックのスティッククリーナーを使っている。犬の毛をしっかり吸い取ってくれ、房の部分は自分が気をつければ良いのだが、修理仕立て状態を保つためにも房の部分は裏にしっかりと折り返しておくことにした。

マキタのハンディクリーナーも安価でパワフルなのだが、なぜかこの絨毯に付いた犬の毛を吸い込むことはできない。化繊のカーペットタイルについた犬の毛はしっかり取ってくれる。絨毯の材質、ゴミの種類によるのだろう。掃除機の機能と相性について学びがあった。

 

2.床の修理とワックスかけ

絨毯を出している間、隠れていた板の間を念入りに拭き掃除。犬が爪で作った傷や自分がうっかり物を落として空いた穴を埋め、茶色のクレヨン、ペンキ、マジックインキ等色々試して目立たなくする。その上でワックスをかけた。大した広さではないのですぐに終わった。ピカピカなのが嬉しい。水をこぼしても撥水する。コロナ引きこもり生活がなければ、なかなか手がつかなかった仕事だ。

 

3.自炊生活

朝はパンとスープとコーヒー。パンはバゲットにコンビーフ、あるいはキュウリやニンジンのラぺにゆで卵、サラダチキンのサンドイッチ。伝説の家政婦志麻さんのレシピ本で豚肉のリエットを手作りしたが、イマイチ。自由が丘の肉屋の極上コンビーフは朝から豊かな気分にしてくれる。トングで自分で選ぶパン屋には行かなくなった。工場で包装されてくるバゲットを使う。パスコの製品だが香りもいいし、値段もお手頃。自動パン焼き器でセミドライトマト、トマトピューレ、チーズとオリーブオイルで自分で焼くパンもなかなか美味しい。フォカッチャ、ピザも手作りだ。

昼は一汁三菜を心がける。豚汁は市販の大根、ニンジン、こんにゃく、ゴボウのパックを使う。豚肉、ネギ、豆腐、油揚げを加えると具だくさんで野菜たっぷり。メインは肉か魚。更に小松菜と厚揚げのお浸しかキャベツとベーコンの蒸し煮。西島秀俊内野聖陽のゲイカップルが主人公の「昨日何食べた」で紹介されていたレシピも作りたいな。

ケーキも焼く。買っておいた有名店のクッキーや揚げまんじゅうを食べてしまったが、また出かけるのも大変だ、自粛自粛と言い聞かせ、作ることにした。ファールブルトンはフランスの簡単な焼き菓子。入れる果物は定番のプラムの代わりに冷蔵庫にあった長野の大粒干しブドウ。先日はりんごを使った。四つ葉無塩バターが小麦粉と果物にしみ込んで美味しい。次はカルピスバターを使おう。大きすぎてなかなか減らないのだ。

夕食はできるだけ簡便に。スープ、果物(ネーブルが甘くて美味しい)で済まそうと思うのだが、うどん玉があったので天ぷらうどんにしてみた。新玉ねぎに芝エビ、紅ショウガを「コツの要らない天ぷら粉」でかき揚げ風に。材料はささやかなものだが、揚げたてはおいしい。とはいえ、この自粛生活が終了したら、プロの天ぷらを食べたいなあ。

 

4.マスクを縫う

アベノマスクがなかなか届かない。コロナが騒がれる前から自身の花粉症のために使い捨てマスクは準備していた。が、小池都知事や沖縄の玉城知事のおしゃれで個性的な布製マスクを見て、作ってみようと思った。ネットには型紙も出ている。柄合わせができていないところはご愛敬。十分立体的で自分の顔にフィットしている。外した時に保管する袋はたんすの奥から探しだした。こちらはプロ仕様。

 

5.ピアノを弾く

幸い電子ピアノなので、ヘッドフォンをつければ下手な練習もご近所迷惑にならないだろう。アマゾンでYAMAHAの2000円強のものを注文。翌日届いた。宅配業者さん、ありがとう。楽譜を取り出し、「エリーゼのために」を思い出しながら練習する。さわりの部分はすぐに以前のように弾けるようになった。Rinnaiのガス乾燥機のCMで使われている「クシコスポスト」。右手も左手も1オクターブ分指を広げなければならない。手が小さいのが恨めしいが、これも運動のひとつ。さわりの部分だけだがそれなりに軽快な響きである。

太陽がいっぱい」は2-3日で両手で弾けるようになった。イタリアやフランスのことなど全く知らなかった頃に観たアラン・ドロンの映画のシーンが蘇る。動画で予告編を再現してみると、地中海の陽光と海岸べりの建物が1960年頃と今とほとんど変わっていない。この半世紀、日本は豊かになり、自分は歳をとり、ドロンが人種差別主義者であることを知った。どんな美男も年齢には勝てない。ドロンの老醜ぶりは悲惨だ。80歳の加山雄三は全く見苦しくない。生活習慣が清廉なのだろうか?喫煙者だったカトリヌ・ドヌーブは整形手術が成功しているのか、相変わらず美しい。

ドヌーブといえば「シェルブールの雨傘」。この弾き語りをやってみたかったのだ。哀愁漂う映画音楽はクラシックより映像が目に浮かぶので、練習にも力が入る。それにしてもアルジェリア戦争で引き裂かれたから、美しい悲恋なのだ。その後のフランス映画は、無事一緒になったら夫も妻も不倫、不倫。ドヌーブも豊富な恋愛遍歴を披露し続けている。

ところで、YAMAHAのヘッドフォンはもちろん中国製だ。コロナ収束後も外国との交易が続くのだろうか。部品や組み立ての海外依存はこれまで通りなのだろうか。自分が心配しても仕方がない。現役を引退した者は、問題解決は若い世代に期待し、健康寿命を維持し、医療費を浪費せず、迷惑をかけず、そこそこお金を使って、静かに死を迎える。引きこもっていると感染リスクも少ないが、むしろ感染して無症状のまま自宅で過ごし、しっかり抗体を獲得して回復するのが、究極の社会貢献のようだ。愚直に自粛、手洗い、うがいをしていると、1年後は感染もしないまま、回りは感染者という状態になるかも知れない、