人生の第三コーナーの衣食住

ライフスタイルブログ:インテリア、家のメンテ、ソーイング、失敗続きのパン作りなどをつづっていきます

ネットには大掃除情報があふれている

コロナに明け暮れた2020年もあと2日。ここ数日ヤフーニュースには、「おそうじ」に関する記事が多数掲載されている。普段から家事に関する記事を良く読んでいるから、この人は掃除にも関心があるのだろう、とAIが分析して配信しているのかもしれない。

 

タスカジとかカジタクのようなハウスクリーニング会社のスタッフにライターが取材して記事にしているらしい。Esseオレンジページのような生活情報雑誌は、毎年年末に掃除特集をしているが、一定のニーズがあるからネットでも次々と記事にするのだろう。

 

洗剤や道具は少ないほどいい

掃除については、皆さん一家言(いちかげん)あるようだ。というか、家事については「自分はよくやる」と思っている人は例外なくちょっと姑根性がにじみ出てきて、他人(嫁)のやり方に注文を付けたくなるようだ。

 

ハウスクリーニング会社の人たちも、プロである証明であるかのように、少々小難しく説明する。特に拭き掃除。重曹クエン酸セスキ炭酸ソーダとか出てくる。使い分けるのは面倒だ。なじみのないウタマロクリーナーという不思議な緑の容器の液体やせっけんもある。加えて、マイクロファイバークロスとか使い捨てお掃除シートとか、タオル等々を使い分けろ、という。

 

掃除は楽に、そしてこマメにが大切

プロのようなピカピカは望めないかもしれないが、簡単な方法でマメに拭き掃除をする方が楽だし現実的だ。続けられるやり方が自分にとってはベスト。

 

まず、クリーナーの数を減らす

基本は、このみっつ。

1.家具や床用のマイペット

2.ハイター(キッチン用と洗濯用を分ける必要はない)

3.トイレ風呂兼用マジックリン

 

ピンポイントでは、

4.油汚れマジックリン(換気扇、レンジの油汚れに力を発揮する)

5.クリームクレンザー(鍋の焦げ付きに)

を時々。

 

 以前はマイペットとかマジックリンブランドで一般、トイレ、風呂、ガラス、レンジの5種類を持っていた。狭い台所のシンク下にボトルが一杯。アルコールが店頭から消えた春先、次亜塩素酸が成分のハイターが除菌用として注目されたが、あれもキッチン泡ハイターに水色ボトルはキッチン用、洗濯用のふたつで、我が家には計3種類もあった。

 

 

洗剤はやっぱり意味がある

トイレマイペットと風呂マイペット

成分はトイレ用と風呂用ではほぼ同じだから、どちらか1本あればいい。とはいえ、使う場所にそれぞれ置いておく方が便利だ。むき出しで置いておくことになるので、ビジュアル優先でオシャレなボトルのちょっと高めのものを買った。中身がなくなったら元のボトルに割安な日本の汎用品を補充しようと思っているのだが、なかなかその機会が訪れない。

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松山油脂Leaf&Botanicブランドの風呂用洗剤と無印良品のブラシ。黒いタイルと対照的に白いものを選んだ

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ボトルの色、形がおしゃれなオーストラリアブランドのトイレクリーナー。オレンジの香りでさわやか。すぐ手に取って掃除できるように見えるところに置くからには、ビジュアルが大切。あちらではトイレと浴室が同じ部屋bathroomにあるのだから、1本で済むのかも

 

油汚れマジックリン

祖母の世代は水だけでキレイにしようとしていたのだろうが、洗剤を使うと力を入れなくても汚れが落ちやすくなる。換気扇を自分で洗ってみたが、このマジックリンをつけてしばらく置いておくと、油汚れが浮きあがり、気持ちよく落ちる。最近の換気扇やレンジのガラストップには、油がこびりつかなくなるコーティングをしてあるようだ。洗剤も洗う対象の素材もどんどん進化している。

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油汚れマジックリンで換気扇を分解して洗ったところ。

 

クリームクレンザー(商品名はホーミング)

クリームクレンザーで鍋の焦げ付きを取るのは時間も力もいるが、不可能ではない。完全に焦げ付きを取れるまで、と張り切ってしまう。厚手のステンレス鍋は安くはなかったし、一生ものと思うので焦げ付きを根こそぎ取れば達成感が得られる。が、それ以前に焦げ付かせない工夫のをする方が大事だ。気を付けよう。

 

鍋はともかく、フライパンは安めのテフロン加工のものを半年くらいで使い捨てして買い替える方がいい、とある料理研究家が料理初心者へのハードルを下げる一案として書いていた。なるほどね。同様に、洗剤もいたずらに用途別に複雑にしないことだ。多分、ほとんどすべて食器用洗剤でキレイになるはずだ。

 

 次亜塩素酸-ハイター

夏のトイレ(暖房便座のせいか冬でも)は、貯めた水の周りに黒い輪じみができる。汚れと暑さと湿気でできたカビなのだろう。1-2日留守をするような時に、水にハイターを少量垂らしておけば、きれいに消える。小林製薬独特のネーミングの「さぼったリング」なる製品を買わなくても大丈夫だ。

 

ワイドハイター?

キッチン用のハイターは洗濯にも使える。黄ばんだ白い布はつけ置きしておいてから洗濯機に。食器を拭くふきんは、どうしても靴下や下着と一緒に洗濯機で洗う気になれないので、こちらもハイターつけ置きで手洗い。なぜかふきんの色柄は脱色しない。色物の除菌消臭洗濯にはワイドハイター、とのことだが、白いシーツやタオルを洗う時だけ普通のハイターを使えば、色物用ハイターを買い足す必要はなさそうだ。

 

 

キッチン泡ハイター?

水色ボトルのハイター以外に、キッチン泡ハイタースプレーなるものも以前は購入していた。まな板やシンク角の除菌用として。大げさなボトルで、バーを移動させないとスプレーできない仕組みになっている。安全対策だろう。なんせ「まぜるな危険」なのだ。が、液だれするので、液に触れたゴム手袋はカチカチになる。うっかり直に皮膚に触れると、ヌルヌルして皮膚が溶けていくような気がする。それだけ強力なのだろう。使い捨ての薄いビニール手袋を右手のゴム手袋の上にかぶせて使ってみた。次亜塩素酸はゴムを変質させるが、ビニールには影響はないようで、悩みが一つ解決。

 

ボトルスプレーの使い勝手が悪いので泡ハイターはもう買わない。今は水色のボトルにピンクのキャップのもののみ。この88円のハイターキャップ1杯を500ミリリットルの水に薄めて使う、薄めると効果は長く持続しないので1日で使い切るように、と感染症の専門家がテレビで解説していた。アルコールが店頭から一斉に消えた春先のことだ。キャップ2分の1なら250ミリリットルの水に、ということだろう。百均ではない、ちょっと高めのスプレーボトルに薄めたハイターを入れて使い切る。液だれはない。

 

脱色に気を付けよう

ハイターのもう一つの悩みは色物の服についたら脱色してしまうこと。ぴったりサイズでお気に入りの黒いジーンズの左ひざあたりが脱色して茶色になり残念。今はハイターを使う時は極力服につかないようにしている。梅雨時にカビ対策で大量に使うときは、捨てても良い服に着替えることにしている。

 

クエン酸ーカルキは身体に悪いのか?

加湿器の掃除にはクエン酸、とあるので、洗剤の種類は増やしたくないが百均で120グラム入りを買ってみた。加熱式の加湿器は水が高温になるので雑菌は少ないらしいが、普段触ったことのないポンプを外すと底にカルキがこびりついていた。

 

カルキは水道水の除菌に使われている次亜塩素酸、商品名ではハイターのことらしいので、加湿器に除菌用のカルキがこびりついていても身体に悪いのかどうか、ちょっと納得しがたい。ハイターの臭いはプールの臭いと同じ。泳ぐ人は少し飲むこともあるだろうし、相当薄めているとはいえ、肌に直接触れているのだ。

 

加湿器のカルキを取らないとどんな健康上の問題が起こるのかよくわからないが、こびりついたものを取るのは掃除の基本だし、電化製品を長く使うためにも大事な日々のメンテナンスだ。1時間ほどクエン酸液を加湿器の水のたまる部分に入れておいたところ、カルキはぽろぽろと取れやすくなった。120グラムと少量で場所も取らないので、これはひとつ買っておいても無駄ではない。ただ、他の洗剤でも代用できるのかどうか知りたいところではある。

 

ハウスクリーニング会社も後ろに洗剤メーカーがスポンサーとして付いているなら、色々な洗剤を消費者に勧めたいのだろう。銀行に入る手数料が高い投資信託を銀行員が勧め、高齢者なら身体にガタがきているのは当然なのに、医者が色々な薬を処方するのと同じ構図だ。

 

掃除も精神的な意味がある

それにしても、掃除などごく日常的なことなのに「専門家」なる人々が登場する。カジエモンなる家事が得意な芸人さんもいる。いろいろな種類の洗剤や道具に詳しくて、その通りに掃除をすればピカピカになるのだろう。

 

家事=ハウスキーピングなどと侮るなかれ。掃除にも「掃き清め」る精神的な意味がある。日本的に「掃除道」「家事道」を極めるといったところか。こんまりさんが「ときめき」片づけコンサルタントとして、やましたひでこさんが「断捨離」で多くの人に影響を与えたように。

 

でも、細かい流儀はお断り

掃除は清潔で気持ちよい住空間を維持するものだ。その単純な目的が、細かい作法や絶対に必要とも思えない細かい専門知識でハードルの高い家事にしてしまっては本末転倒。食器洗いに使うスポンジでシンクを洗うことに抵抗もあったが、考えたら食器もシンクも同じ汚れがついているのだ。

シンク用の洗剤までテレビで宣伝している。シンクはステンレス、食器は陶器と素材は違うが、鍋はステンレス、フォークやスプーンの多くもステンレスだ。外国なら洗面所同様、陶器の台所シンクもある。こんなのキリがない。

 

冬が掃除に向いている季節であることには同意

給湯機が普及していない祖母の時代に、年末の大掃除は冷たい水を使い大変だったろう。記憶では、一家総出で畳を全部外に出してホコリをたたき、障子も水洗いして障子紙をノリごと外していた。

 

当時はともかく、今は冬の晴れた暖かい日が大掃除に向いている、というのは理にかなっていると思う。空気が乾燥しているので、拭き掃除のあとも乾きやすい。動いてもそんなに汗ばむこともない。夏は暑すぎるし、春は花粉が舞い込む。それに、一つの年が終わり、次の年が始まる前に大掃除をするのは精神的なケジメになる。まさに「行く年くる年」。

 

掃除で幸せになれる自分

「まぜるな危険」と書かれたものにはしっかり気を付けて、いつもの洗剤と用具で少しだけいつもより念入りに、普段はやらないところをキレイにするのは意味がある。お掃除専門家の助言に従い、綿棒にマイペットをほんの少しつけ、テレビのリモコンのボタンの間の汚れをとった。スッキリした。これだけで良い年を迎えられそうに思う自分は、幸せ者だ。