人生の第三コーナーの衣食住

ライフスタイルブログ:インテリア、家のメンテ、ソーイング、失敗続きのパン作りなどをつづっていきます

落ち葉で腐葉土を作る

今年は梅雨が長かった。

家の庭は周囲の家に囲まれ、日当たりが悪く、風通しも良くないので、いつもアジサイ百日紅サルスベリ)の花はよそのお宅で咲き始めてから、ずっと後になってからようやく咲き出す。今年は百日紅は9月になってから咲き始めた。

夏の庭を彩る木槿ムクゲ)の花は、7,8,9月と長い間楽しませてくれた。

 

11月に入り、百日紅の葉の色が変わり、落ち葉が目立ってきた。木槿は高速道路の柵にも使われているだけに、丈夫でいまだに葉は青々としている。これ以上大きくなると手に負えなくなるので、自分で切れるところは切ってみた。

 

残りは毎年春と秋に来てもらう庭師さんにやってもらうこととする。

 

お金を使うのも能力がいる 

コロナや何やらで収入が全くなくなったので、全部自分でやってみようかとも思った。背の高い脚立はある。これを使えば背の高い木も自分で切れるかも知れない、と数日思案して、やっぱり庭師に電話した。都合のいい時に来てくださいと。

 

無理をして脚立に上り、先の鋭い枝切りはさみを使っていて失敗してケガをしたら目も当てられない。餅は餅屋に、まだ小さいお子さんのいる庭師さんに頼もう。

 

意識はまだまだ高齢者ではないが、日本全体のことを考えると、自分の歳の人間がやることは貯金の切り崩しだろう。「節約は美徳」「自分でやれることは自分で」と教えられた世代には、「他人に頼ってお金を使うこと」は学習して身につけなければならない能力だ。

 

マンションか一戸建てか

庭の手入れは、戸建てのデメリットとしていの一番に上げられる点だ。外注すればそれなりの費用がかかる。

 

毎年5月頃から雑草が伸びる。「雑草魂」というか、本当に生命力が強い。梅雨前に草取りを、と思っていても結構暑い。小さい庭なのに1-2時間汗だくになって草取りをする。山ほどある。そのうち蚊も出てくる。虫よけスプレーをかけても、スプレーをかけ残したところを見つけて蚊はさす。耳の後ろのわずかな隙間がかゆくなる。「耳なし芳一」だ。

 

6月、7月、8月と暑さはいや増す。こっちはどんどん歳をとるのに、これからも毎年続くのか?庭なんかいらない、マンションのベランダで鉢植えを楽しめばいいのだ、と思う瞬間だ。

 

草取りサービスを利用した

たまりかねて6月にダスキンの草取りを依頼した。面積で値段がきまる。これから20年この家で過ごすとして、3万円×20年=60万円

 

草取りを毎年頼むにしても、ずっと同じ値段である保証はないし、作業に来てくれるまで伸びた草が目に入る。それに取ってもらってもすぐまた草は伸びる。 

 

同じ時期、いつもの庭師に草取りの悩みを相談してみた。石張りにするという提案だった。見積もりは55万円。結構な出費だ。しかも8月末にならないと作業ができないという。

 

それでも、石張りにすれば、毎年草取りを頼み一時的にすっきりするだけより、半永久的に雑草対策になる。

 

庭のかなりの部分を石張りにした

色々考えたが結局、石張り工事を選択した。

8月末の猛暑の中、1週間コツコツと作業してくれた。「出精値引き」が少し入り、53万円。コロナで減った出費など焼石に水。それでも満足度は高い。タイル張りではなく、自然な石を並べてくれた。

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手前の大きな石は、もともとこの庭に点在していたもの。庭師さんは捨てずに生かし、石の材料費を節約してくれた。以前はこの大きな石の間に「竜のひげ」という年間通じて鮮やかな緑の化粧葉が植えられていた。その間に雑草が生え、どうしようもなくなっていた。今は石の間はコンクリートで固めているので、草は生えにくくなっている。

 

石張りにして落ち葉が掃き集めやすくなった。以前は竜のひげの間に挟まった落ち葉はなかなか集められず、翌年の春の庭木の手入れまで一冬放置していた。

 

コロナの効用

駅前の高齢女性が店主の雑貨屋で購入した竹箒が落ち葉集めには便利だ。あの店もいつまでもつものやら。もっとも、コロナで外出をする機会が減り、庭を眺める時間も増え、きれいにしないと、という気持ちの余裕も、時間も確保できた面もある。

 

昔は集めた落ち葉に火をつけ、焼きいもを焼いたのだろう。都会では火災の危険があるし、煙を出せばご近所から叱られる。

 

一旦は、45Lのゴミ収集袋一杯に入れて出してみた。区は家庭ごみとして集めてくれるけど、ただ燃やすだけなのだ。花の手入れに土に混ぜ込む「腐葉土」なるものを園芸店で買っているのに。

 

そうだ、落ち葉は捨てず腐葉土にしよう

庭にコンポストがあることを思い出した。20年以上前に購入した時、家庭の生ごみをここに捨て、石灰だかなんだかを上からかければ虫もわかず、生ごみコンポストの底(空洞で土に接している)から土に吸収される、という説明だった。そばに植わっている木槿が非常に元気なのは、土に吸収された生ごみが肥料になるからだろうか?

 

腐葉土の作り方はネットで

広葉樹が最適で、枝は避ける。生ごみ、土、落ち葉を層にして入れ、時々混ぜる。石灰を入れたり、雨水(カルキが入っていないから)を混ぜると発酵が早まる、とのこと。

 

早速、生ごみとして捨てる予定だったニンジンの皮や卵の殻、長ネギの青い部分も入れてみた。気温が低くなっているので、虫はわかず、腐った臭いもしない。

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次は雨水を別の容器にためておいて、混ぜる時にかけてみよう。

 

自家製腐葉土ができれば、もう買わなくてすむ。農家の人は落ち葉やわらを土壌改良に使っているのだろう。昭和生まれの者が「田舎の香水」と呼んだ人糞、牛糞も肥料として使われていた。

 

うちのワンコの糞は朝夕ほぼ確実に出る。ドッグフードを食べて出す糞だから、成分は明らかだ。が、さすがにこれをコンポストに入れる気にはならない。トイレに流す。

 

落ち葉を家庭ゴミとして出さなければ、区のゴミ処理費用はかからない。園芸店で腐葉土を買う必要もない。環境に良いから、と自給自足的な生活をすると経済は回らない。だから、背の高い木の手入れは庭師さんに任す。

 

独りよがりかも知れないが、少しいい気分になった。循環型の生活は時間の余裕のたまもの。現役世代には難しいだろうから、リタイア後の楽しみ、贅沢なのだ。